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26-07-22
大法院は、行為者らが営業秘密を共同で使用することを共謀し、各自が取得した営業秘密を互いに授受した場合、営業秘密の使用とは別に、行為者間で行われた営業秘密の漏洩・取得行為もそれぞれ別個の犯罪を構成すると判断した(2025ド11906)。
大法院は2026年1月15日、不正競争防止及び営業秘密保護に関する法律(以下、「不正競争防止法」とする)違反の疑いで起訴されたA社元役員ら(以下、「被告人ら」とする)の上告審において、営業秘密の漏洩・取得の疑いを無罪とした原審(ソウル高等法院)の判決を破棄し、事件をソウル高等法院に差し戻した。被告人らは2022年、A社の営業秘密であるグラバーのソースコード、回路図、部品リストなどの技術情報を流出させた。また、被告人らは、取得した営業秘密を使用して、外国企業においてアップル向けのカメラモジュール検査装置に搭載するグラバーを開発することを共謀し、各自が取得した営業秘密を互いに授受した。
原審は、共同正犯関係にある被告人らが、各自が取得した営業秘密を使用することを共謀し、各自が取得した営業秘密を授受した行為について、共犯者相互間で営業秘密を使用するための手段としてこれを伝達又は受領した行為に過ぎず、第三者に対する営業秘密の漏洩及び第三者からの営業秘密の取得とは評価できないとした。そのため、営業秘密の使用による不正競争防止法違反(営業秘密の国外漏洩等)は成立しても、営業秘密の漏洩又は取得による不正競争防止法違反(営業秘密の国外漏洩等)は成立しないと判断した。
しかし、大法院は、行為者が不正な利益を得る目的又は営業秘密保有者に損害を加える目的で、営業秘密をまだ知らない相手方にこれを開示又は提供した場合、相手方と当該営業秘密の使用を共謀したか否か、実際に共に営業秘密を使用したか否か等を問わず、特別な事情がない限り、これを開示又は提供した者には営業秘密の漏洩による不正競争防止法第18条違反が、これを知得又は受領した相手方には営業秘密の取得による不正競争防止法第18条違反が、それぞれ成立し得ると判断した。
大法院はその理由として、ⅰ)不正競争防止法が営業秘密の「取得」、「使用」、「第三者への漏洩」、「指定された場所の外への無断流出」といった行為をそれぞれ別個の犯罪として規定している点、ⅱ)不正競争防止法における2004年及び2019年の改正趣旨は、営業秘密侵害行為と関連して、その処罰対象となる行為類型を拡大することにより、企業の営業秘密保護を強化することにある点、ⅲ)営業秘密の使用には、営業秘密の漏洩又は取得が必ずしも先行するとはいえず、一般的・典型的に付随するともいえない点、ⅳ)仮に営業秘密の使用を共謀した者同士の間では、漏洩又は取得による不正競争防止法第18条違反が成立しないと解すると、営業秘密を授受した後、営業秘密の使用に着手したものの未遂に終わった場合には、使用による不正競争防止法第18条違反について未遂罪のみが成立し、刑法上の減軽を受け得るのに反し、営業秘密の使用を共謀することなく、単に相互に営業秘密を授受したに過ぎない場合には、漏洩・取得による不正競争防止法第18条違反について既遂罪が成立し、刑法上の減軽を受けることができないため、かえって営業秘密の使用に着手した者の方が軽く処罰されるという処罰上の不合理が生じる点、等を指摘した。
今回の判決は、韓国における営業秘密の保護範囲を実質的に拡大するものと考えられる。従来「営業秘密の使用行為」としてのみ判断されていた単一の事案が、漏洩、取得及び使用という複数の犯罪として評価される可能性が高まった。韓国の企業・研究機関などが開発又は保有する技術に関連して、研究・開発、共同プロジェクト、人材採用を進める外国企業にとっては、営業秘密がどのような経路で取得・共有されるかについての管理、情報提供者の権限及び適法性に関する事前検討、技術移転及び情報共有に関する明確な契約とコンプライアンス体制の構築が、従来よりも一層重要になるものと考えられる。