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26-04-08
最近大法院2024ド8174事件にて、結合商標の類否判断時における 1) ‘全体観察の原則’ と ‘要部観察’ の適用基準が明確に再定立され、2) 複数の構成要素がすべて識別力を有する場合、複数要部が同時に認められることが明示され、3) 需要者の実際の認識及び取引実情を考慮した要部認定基準が具体化されました。
本事案にて、化粧品製造・販売会社THE ABLE LAB及びその代表者は、2020年2月ごろから2020年3月ごろまで株式会社CLIOの登録商標 “
”(登録番号第40-1408607号、以下 ‘本件登録商標’ とする)と類似する ‘누디즘 홀릭 매트 립스틱’という商標を記載したリップスティックをオープンマーケットを通して‘CATALIC Narcisse Nudism Holic Matte Lipstick’ (以下 ‘本件使用商標’ とする)として広告し、商標権侵害嫌疑で起訴されました。
原審は本件使用商標の‘CATALIC’を要部とみて、該当要部を本件登録商標と対比した後、互いに同一類似せず商標権侵害に当たらないとして無罪を言い渡しました。しかし、大法院は‘CATALIC’だけでなく、‘Nudism’および‘Narcisse’もそれぞれ独立した識別力を有する要部に該当すると判断し、特に、本件使用商標の構成部分のうち、‘Nudism’は‘ヌード’とは区別される用語であり、日常的に使用される用語ではなく、リップスティック等の色調化粧品の品質、効能、用途等を直感させるとはいえず、使用商品であるリップスティックとの関係において識別力を有すると判断しました。
また、大法院は本件使用商標の‘Narcisse’、‘Nudism Holic’、‘Matte Lipstick’、‘CATALIC’が 4段に分離され使用されている点を考慮しつつ、「‘CATALIC’が大文字で強調されているという事情のみをもっては、この部分だけが一般需要者に強い印象を与えていると断定することはできない」と判断しました。したがって、本件使用商標の一要部である‘Nudism’と本件登録商標は外観および呼称の面で類似し、原審の判断には商標権侵害に関する法理を誤解して判決に影響を及ぼす誤りがあったとして、破棄差戻判決を下しました。
原審では結合商標の類否判断時に、既存判例の傾向により文字構成の前段部が需要者に強い印象を与える点が考慮され、前段部を要部として商標が非類似であると結論しましたが、本件大法院判決では、結合商標の前段部以外の文字構成であるとしても、商標の実際の使用態様および需要者が実際に商品識別表示として認識できるか否か等の取引実情を考慮して、前段部以外の文字構成も要部として商標が類似するという結論をくだした点に意義があります。
このような判決は、実際の登録商標の文字構成をそのまま又は若干変形させ、その前後に他の文字構成を追加的に結合させた類似商標に対して法的措置をとる際の根拠となりえるものと判断されます。したがって、商標権者はより積極的にこのような構成をもつ結合商標に対し、出願段階では異議申立を考慮して登録を阻止し、使用商標に対しては商標権にもとづく法的措置をとることで、登録商標を効果的に保護することができるものと期待されます。