知識財産処が2012年から2023年までの期間にIP5(韓国、米国、日本、欧州連合、中国)に出願された強誘電体素子分野の特許出願を分析した結果、出願人の国籍別では、韓国が出願件数の43.1%(395件)で1位を占めた。特に、韓国は出願件数の年平均増加率も18.7%と最も高く、次世代人工知能メモリ技術の主導権を確固たるものとしていることが明らかになった。
強誘電体は、電場がなくても自ら分極状態を維持する特性を有しており、不揮発性と超高速応答速度を同時に実現可能な誘電体材料である。強誘電体を活用した素子は、既存の半導体製造プロセスや設備をそのまま利用して生産できるため、大規模な新規投資なしでも量産が可能という利点がある。また、強誘電体素子は、ナノメートル(nm)単位の超薄膜でも物理的特性が低下しないことから、従来の誘電体材料が直面していた微細プロセスの限界を克服するための核心素材として評価されている。

上記分析結果を出願人国籍別に見ると、出願件数は韓国が43.1%(395件)で最も多く、次いで、米国28.4%(260件)、日本18.5%(170件)、中国4.6%(42件)、欧州連合4.1%(38件)の順であった。同期間の年平均増加率も韓国が18.7%で最も高く、次いで、中国(14.7%)と米国(12.5%)であり、欧州連合(5.8%)と日本(-19.8%)は主要国の年平均増加率9.5%よりも非常に低いか、減少傾向を示した。
主要出願人としては、サムスン電子(韓国、27.8%、255件)が最多出願人であり、次いで、インテル(INTEL)(米国、21.0%、193件)、SKハイニックス(韓国、13.4%、123件)、TSMC(台湾、10.1%、93件)、NANYA(台湾、5.3%、49件)の順であった。特に、ここ3年間(2021年~2023年)で、サムスン電子(139件)とSKハイニックス(86件)がそれぞれ1位と2位を占めており、韓国が世界の人工知能メモリ向け強誘電体素子の研究開発を主導していることが分かった。
韓国企業が強誘電体素子分野で強固な特許障壁を構築し、商用化段階を主導している状況を踏まえると、グローバル半導体企業は、韓国市場における特許ポートフォリオを先制的に強化し、今後発生し得るクロスライセンス交渉力を確保するか、又は最先端パッケージングなどの後工程及び応用分野の特許を先占し、技術的なニッチ領域を攻略する必要があるものと考えられる。