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26-01-21
韓国で登録されていない米国特許権を活用して支給された使用料(ロイヤルティー)も、韓米租税協約上、国内源泉所得に該当するという大法院の判断が出た。特許権の属地主義を理由に、韓国で登録されていない国外特許権に対する使用料を国内源泉所得から除外した従来の判例を33年ぶりに変更したものである。
大法院全員合議体は2025年9月18日、韓国のSKハイニックス(原告)が課税当局(被告)を相手取って提起した更正拒否処分取消訴訟において、原告が勝訴した原審である水原高等法院の判決を破棄し、事件を当該法院に差し戻した(2021ドゥ59908判決)。具体的には、SKハイニックスは2011年、米国の特許管理企業から特許侵害訴訟を提起され、2013年に和解契約を結んだ。SKハイニックスは当該契約によって特許権ライセンスの対価として使用料を支払うとともに、課税当局に法人税を納付したが、SKハイニックスは、米国の特許管理企業に支払った使用料は「米国で登録されたが韓国で登録されていない特許権」に関するものなので、国内源泉所得ではないことを理由に法人税の還付を請求した。しかし、課税当局がこれを拒否したため、SKハイニックスは課税当局を相手取って訴訟を提起した。
原審は、本件の使用料を国内源泉所得とは言えないと判断した。これは特許権の属地主義の原則上、韓国で登録されていない特許権の使用を想定することができないので、本件の使用料は国内源泉所得に該当しないという従来の判例(2012ドゥ18356)に従ったものである。
しかし、大法院は異なる判断を下した。大法院は「韓米租税協約において『特許の使用』とは、特許権自体ではなく、その特許権の対象となる『特許技術』を使用することを意味するものとみなされるべきである。」と説明した。また、大法院は「特許権の属地主義は、特許技術の国内使用は国外特許権者に対する特許侵害行為に該当しないことを意味するにすぎず、ここからその特許技術には財産的価値がなく、使用対価を支払うことを想定することはできないという論理は導き出されない」と明らかにした。また、大法院は「契約自由の原則により、国外で登録されたが国内で登録されていない特許権の特許技術を国内で使用し、その対価を国外特許権者に支払う契約を結ぶこともいくらでも可能である」と付け加えた。
ただ、反対意見を出した一部大法官らは既存の判例と同様に、「韓米租税協約上、『特許の使用』とは、当該特許権の効力が及ぶ範囲内でその特許発明を実施することを意味し、特許権が登録された国以外の国でその発明(外国特許技術)を事実上使用することはこれに該当しない」と明らかにした。
今回の大法院判決は、韓国企業に技術をライセンスしている外国企業にとって重要な変化をもたらすものと見られる。韓国で特許登録したかどうかと関係なくロイヤリティーが源泉所得と認定され、これに対して課税される可能性があるため、韓国企業に技術をライセンスしている外国企業は、既存のライセンス契約及びロイヤリティー構造を再点検し、源泉徴収負担の分担構造などの見直しを行う必要があるものと思われる。