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26-01-21
知識財産処(MOIP)は2025年12月1日、2029年までに特許法条約(PLT)に加盟するための手続きを本格的に推進すると発表した。PLT加盟が現実化した場合、韓国の特許出願制度は現在よりはるかに簡素化されることになる。
具体的には、出願日が認められるための要件が「特許出願の意思表示」、「出願人の表示」、「技術内容の説明」の3つに単純化され、技術内容の説明はどの言語でも作成可能である。そのため、英語以外の外国語でも出願が可能となり、韓国語翻訳文は後日提出すればよい。これにより、海外出願人は初期段階で翻訳文を準備する負担なく出願日を迅速に確保できるようになる。
また、PLTは出願手続きで過失による期限徒過を幅広く救済するシステムを要求しており、韓国でも意見書提出期限を守れなかった場合、一定期間の追加期限が付与され、優先権主張期限が過ぎてしまった場合であっても回復を申請できる制度が導入される見通しである。さらに、出願や特許権の効力が喪失してしまった後でも一定の要件を満たせば、権利を回復できる手続きが設けられる。これは、多様な国でポートフォリオを運用している海外企業に特に有利に作用し、韓国の特許制度がヨーロッパ(EPO)や米国(USPTO)のそれとより類似した水準の手続的安全装置を備えるようになることを意味する。
書類提出時に要求される公証・認証手続きも大きく簡素化される見通しである。これまで特許権移転時には印鑑証明書や公証を受けた署名が要求されていたが、今後は自筆署名だけでも移転が可能となる。これは、国際取引や企業間のIP移転が活発な企業にとって時間とコストを節減する効果を提供するものと見られる。
また、在外者(海外企業・代理人)の韓国代理人選任義務も一部緩和される。これにより出願書提出及び手数料納付段階では代理人を選任しなくても手続きを進めることができ、初期負担が軽減されるようになる。ただし、審査以降の段階では従来どおり韓国代理人の選任が必要である。
韓国政府はこのような制度的変化が円滑に施行されるよう特許法改正、行政・ITシステム整備、組織及び予算確保などを推進するための専担チームを構成し運営する一方、2029年までのPLT加盟を目標に業界との協議も並行する予定である。
PLT加盟は、韓国の特許制度が国際標準にさらに符合するように改編され、海外出願人にもより予測可能で柔軟な手続き環境を提供するようになるものと思われる。出願初期段階における翻訳負担の緩和、公証手続きの縮小、期限徒過に対する救済の拡大などは海外企業の実務的負担を減らし、韓国を含むグローバルポートフォリオ管理の効率性を高める結果をもたらすものと予想され、このような変化は、韓国市場での特許確保戦略を考慮する海外企業・代理人にとって重要な制度的転換点となるものと見られる。