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最近、フランスの名品企業エルメスは、’メタバースの模造品’に自社の商標権及び Trade dress を侵害されたとして米連邦法院に訴を提起した。ある作家が非代替性トークン(NFT)オープンマーケットプラットホームで、自社の代表商品であるバーキンバッグを模した‘メタバーキン’NFT(写真)を販売したためだ。

[写真: https://www.thefashionlaw.com/ から引用]

IP関連の政府主要政策と計画を審議・調整する大統領直属国家知識財産委員会は、このような商標権・IP紛争事例を防ぐため、メタバース内のデジタル商品商標・IP関連法制の整備に乗りだした。

企業が商標権侵害を主張するためには、メタバースのデジタル商品が現実の商品と同一又は類似することが認められなければならないが、現行法上いまなおそれは容易ではない。貴金属(第14類)、家具(第20類)、衣類(第25類)等、実物製品とデジタルイメージ(第9類)の分類がそれぞれ異なるためだ。そのため、 国家知識財産委員会はメタバース内でデジタル商標を保護するために商標法を改正し、デジタル物品をデザイン保護対象に含めるようにデザイン法も改正する計画だ。

また、特許庁では特許権、商標権等に NFTを適用し、知的財産取引を活性化させたり、発明・創作過程が記された研究ノート等にNFTを付与して発明履歴等の固有性を証明する方案や、メタバースにおけるNFTの活用で新たに発生しえる商標やデザイン等の侵害に対する規定を整備する方案等、既存制度の改善事項もあわせて論議していく予定だ。