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特許審判院は２０２１年１月２５日付でリ・インターナショナル特許法律事務所で代理する「有機レーザー」の特許出願（「本出願」）の発明の進歩性が認められるという審決を下しました。特に、本出願は、特許庁で進歩性がないという理由で２回も拒絶決定されましたが、リ・インターナショナル特許法律事務所は２回にわたる拒絶決定のすべてに対して拒絶決定不服審判を通じて該当拒絶決定を覆すことにより、本出願発明は進歩性があることを特許審判院から再度確認を受けました。

本出願の有機レーザーは、基板自体を湾曲させてそのような湾曲された基板上に配置された有機発光デバイスからの光が、レーザーデバイスが配置される区域に集中されるという特徴があります。第一回の拒絶決定書で、特許庁は、基板自体を湾曲させることは引用発明に開示されていないことを認めながらも、光を一定箇所に集光させることは周知・慣用の技術であり、このような集光のために、基板の形状が湾曲するように変更することは、単純な設計変更に過ぎないという理由で、本出願発明の進歩性を否定しました。しかしながら、リ・インターナショナル特許法律事務所は、特許庁の審査過程で引用された引用発明では湾曲された基板が全く開示されていないことと、本出願が基板を湾曲させることを特徴的な手段として記載した点に注目し、たとえ課題（集光）が広く知られているとしても、そのような課題を解決するための手段（基板の湾曲）の技術的意義は、個別に判断すべきであると主張しつつ、引用発明の平らな基板と本出願の湾曲された基板とは、課題の解決原理が異なるため、引用発明から本出願の湾曲された基板を導出することは、通常の技術者に容易ではない点を集中的に主張しました。これについて、特許審判院もリ・インターナショナル特許法律事務所の主張を受け入れ、本出願における基板を湾曲させる技術構成は、引用発明から容易に導出できるものと認め難いと判断しつつ、本出願発明の進歩性を認めました。

これに対して、韓国特許庁は本出願を再審査し、新しい引用発明を引用しつつ、平らな基板を開示した引用発明（以下で「引用発明１」）と湾曲された基板を開示した他の引用発明（以下で「引用発明２」）の結合から本出願発明の進歩性が否定されるという理由で第二回の拒絶決定を発しました。基板自体が湾曲される特徴が引用発明２に開示されていたため、前の拒絶決定不服審判でのような主張を再度開陳するにあたって困難がありました。しかしながら、リ・インターナショナル特許法律事務所は、引用発明の目的が何であるかを具体的に分析し、引用発明１は、フォーカシングされていない光も使用可能なレーザー装置を提供することにその目的があることを把握しました。これに基づき、リ・インターナショナル特許法律事務所は、引用発明１のこのような目的は、集光のために基板を湾曲させた引用発明２との結合を妨害するものだと主張しつつ、互いに反対である技術内容を開示する引用発明１及び２を結合することは、通常の技術者に容易ではない点を集中的に主張しました。これについて、特許審判院は、リ・インターナショナル特許法律事務所の主張を受け入れ、引用発明１及び２は互いの結合を妨害していると判断し、本出願発明の進歩性を再度認めました。

このような特許審判院の２回にわたる認容審決は、発明の導出が容易である範囲を明確な根拠なしに拡張することができなく、技術分野が同一であるという理由だけで、引用発明の結合が容易であると判断することができないという進歩性の法理をもう一度明らかにした点で意義があります。